FX自動売買とは？初心者向けに分かりやすく基本を解説！

FX自動売買は、投資初心者にとって非常に魅力的な取引手法です。

FX自動売買は、専用のプログラムやツールを利用して自動的に取引を行う方法です。

裁量取引とは異なり、専門的な知識や分析が不要で、精神的にも時間的にも余裕を生むことができる、FX初心者におすすめな方法です。

この記事では、FX自動売買の仕組みやメリット、デメリット、初心者が失敗しないためのポイントについて詳しく紹介します。

FX自動売買の基本知識

FX自動売買の仕組みとは？

FX自動売買は、あらかじめ決めた取引ルール（アルゴリズム）に従って、機械的・継続的にトレードする手法のことです。

「システムトレード（シストレ）」とも呼ばれます。

また、ツールを使用して自動で売買することを、「自動売買システム」と呼びます。

裁量取引との違い

自動売買には、裁量取引という別の取引方法が存在します。

裁量取引とは、経済指標や政治などのニュースやチャートを基に、投資家が自ら売買銘柄やタイミングを判断する取引方法です。

裁量取引では、自身の判断による取引が行われるため、相場状況に応じた柔軟性の高い取引が可能です。

一方で、様々な場面で判断が必要となり、感情に左右されてしまうことが最大のデメリットです。

実際にプロの投資家でも感情をコントロールすることは難しく、取引の失敗に繋がる例も多々あります。

FX自動売買のメリット

24時間自動売買でチャンスを逃さない

自動売買は、一度設定をするだけで24時間365日、規則正しくFX取引が行われます。

FX取引は世界中で行われており、24時間取引が可能な市場です。

例えば、日本時間の夜中に大きな値動きや経済指標の発表がある場合でも、自動売買システムがそれを見逃しません。

つまり、あなたが眠っている間も、トレードのチャンスを逃すことはありません。

専門知識不要で、初心者でもすぐ始められる

自分で裁量トレードを行う場合、FX取引においてはテクニカル分析や経済指標、ニュースなどのマーケット情報を読み解く知識が必要とされます。

しかし、これらの知識を身につけるのには時間や労力がかかるため、多くの人が躊躇してしまいます。

しかし、FX自動売買を利用すれば、ルールに従ってシステムが売買を行ってくれるため、これらの知識は必要ありません。

プログラム性の高い売買システムを選択するだけで、ランキングや運用資金に合わせた設定を行うことができます。

つまり、初心者でも簡単に取引を始めることができます。

ただし、FX取引の基礎知識は最低限理解しておくことは、大切です。

感情によるミスがない

感情的なミスがなくなる FXを含めた投資において、「感情を失って失敗した」という話はよく聞かれます。

例えば、含み損が膨らみ損切りの判断を誤ったり、ロスカットになって損失を取り戻そうと新たなポジションを持ってしまったりすることなどです。

冷静な判断力を持って取引をするには、訓練や経験が必要です。

しかし、自動売買システムを利用すれば、感情的なミスを避けることができます。

売買のタイミングや判断はすべてプログラムによって決定されるため、感情に惑わされることなく取引ができます。

これにより、常に冷静な状況判断が可能となります。

精神的負担が軽減され、時間的余裕が増える

裁量トレードを継続的に行うには、タフな精神が必要です。

リアルタイムの値動きを見ながら判断し、トレードを続けることは容易ではありません。

トレーダーは「今後の方向性はどうなるのか？」、「このレートは高いのか安いのか？」、「いつ買うべきか？売るべきか？」などの市場の動きを見極めなければなりません。

しかも、自分のトレードの成果に直結するため、自分の感情や欲望、恐怖心などに左右されることがあります。

これにより、裁量トレードは多かれ少なかれ精神的な負担がかかります。

一方、自動売買はあらかじめ設定したルールに従って機械的にトレードを行う手法です。

このため、感情的な負荷を抑えることができます。

利益確定や損切りも機械的に行ってくれるため、ルールを設定した後はトレードの結果を待つだけです。

もちろん、トレードの結果に喜んだり悩んだりすることもあるでしょうが、裁量トレードのような心理的な負担からはかなり解放されることでしょう。

また、自動売買ではトレードのタイミングや利益確定・損切りなどもプログラムによって自動的に行われるため、時間の余裕も生まれます。

損失を抑えて運用できる

FX取引はリスクのある投資であり、損失を抑えながら運用することが重要です。

そのため、損失が膨らんでしまった場合には「損切り」することが必要です。

しかし、裁量トレードでは損切りを躊躇し、結果的に損失が大きくなる可能性があります。

一方、自動売買では利益確定だけでなく損切りも自動的に行われるため、計画的な運用が可能です。

これにより、損失を抑えつつ効果的にトレードすることができます。

FX自動売買のデメリット

相場の急変動への対応ができない

 FXの自動売買は、過去の相場の値動きを基にプログラムされています。

そのため、過去に経験したことのない相場や相場の急激な変動に対応できない可能性があります。

常に取引画面を監視する必要はありませんが、完全に放っておくと大きな損失を被る可能性もあります。

相場の大きな変動が起きていないか、定期的にチャートを確認しましょう。

また、FOMCの金利発表やアメリカの重要な経済指標の発表日前後は、為替レートが大きく変動することがあります。

多くのFX会社では、重要な指標の発表スケジュールを公開していますので、確認を行い、予定日が近づいたら為替レートをチェックすることが大切です。

ファンダメンタルズに弱い

自動売買システムは「ファンダメンタルズ」に対して効果が薄いというデメリットがあります。

ファンダメンタルズとは、経済成長率や物価の上昇率、財政支出などのことを指します。

自動売買システムは、過去の値動きからトレンドやパターンを把握して為替の動きを予想するテクニカル分析に基づいて売買を行います。

そのため、特にリピート系注文でレンジ相場に強いシステムの場合、ファンダメンタルズによって為替レートが一方的に変動すると損失が発生する可能性があります。

FX自動売買ツールの種類

開発型自動売買ツール

開発型自動売買ツールは、売買の設定を自分でプログラミングしたり、あらかじめプログラミングされた内容を編集したりできる自動売買ツールです。

自分でルールを決めることができるため、運用の自由度が高くなります。

開発型自動売買ツールは自分で設定するため、柔軟なカスタマイズも可能です。

ただし、自動売買ツールを使用する場合、必ずしもプログラミングの知識が必要ではありませんが、少なくとも取引ツールの仕組みを理解しておく必要があります。

開発型自動売買ツールは、FX上級者やテクニカル指標やチャート分析に長けた人におすすめです。

一方、FX初心者には開発型自動売買ツールはおすすめしません。

自動売買システムを設定するためには、テクニカル指標やチャート分析に精通していることが前提となるためです。

選択型自動売買ツール

選択型自動売買ツールは、FX会社や他のトレーダーがあらかじめ設定した内容の中から選んで運用するツールです。

自分で売買の設定をプログラミングする必要はありません。

あらかじめ設定された内容を選んで使うことで、手軽に自動売買を利用することができます。

選択型自動売買ツールは、自分でルールを決めることができないため、柔軟性は低いですが、初心者やテクニカル指標に詳しくない人にも利用しやすいです。

あらかじめ設定された内容を使うため、特別な知識やスキルが必要ありません。

ただし、利益を最大化するためには、選択する内容を慎重に選ぶ必要があります。

選択型自動売買ツールがおすすめな人

FX初心者の方には、選択型自動売買ツールがおすすめです。

自動売買システムがすでに完成しているので、簡単に自動売買を始めることができます。

しかし、急な相場の変動には対応できない場合もあるので、定期的に運用状況を確認することが重要です。

特に重要な指標が発表される前後の値動きには注意が必要です。

選択型自動売買ツールをおすすめしない人

FXのトレード経験を積みたいと考える方には、選択型自動売買ツールはおすすめできません。

自動売買ツールの導入により、トレードの経験やスキルを向上させる機会が減ってしまうためです。

運用経験を積んでスキルを上げたい場合は、裁量トレードにも挑戦してみることをおすすめします。

プログラムの種類

選択型自動売買ツールには、主に二つのプログラムの種類があります。

プログラム型

プログラム型は、売買ロジックをプログラム化したものです。

例えば、「毎朝の9時に米ドル/円を購入する」といったような売買ロジックを、プログラミング言語を使って機械的に処理するものです。

売買ロジックは公表されていることもありますが、非公表のものもあります。

プログラム型は決められたルールに従い取引を行うため、そのルールに従わない取引は行いません。

基本的には、新規注文から決済注文まで自動で売買が行われますが、一部のプログラムでは新規注文は自動で行われますが、決済注文は手動で行う必要があります。

リピート型

リピート注文とは、特定の売買ロジックに基づいて自動的に繰り返し注文を行う取引手法のことを指します。

たとえば、「米ドル/円を20銭ごとに買い、買った価格より30銭上昇したところで売る」といった具体的なルールがある場合、それに基づいて自動で注文が行われます。

特に外国為替相場では、明確なトレンドが発生する割合は2割から3割程度であり、残りの7割から8割はレンジ相場とされています。

このような場合、レンジ相場に強いリピート注文は非常に効果的な取引手法となります。

しかし、リピート注文を行うためには、毎回取引画面で大量の注文を設定しなければならず、手間がかかるという問題もあります。

初心者が失敗しないためのポイント

短期間で結果を求めない 　

自動売買は、ルールに従って取引が行われるため、相場の状況によっては長時間にわたって含み損を抱えることや損切りを繰り返すことなど、利益が出ない期間が生じることもあります。

そのため、自動売買に慣れていない初心者の場合、利益が出ていないと不安を感じるかもしれません。

しかし、そのような場合でも、手動で含み損を切ると、自動売買が予測した通りの運用結果を得ることができない可能性があります。

自動売買は長期間で資産を増やすことを前提として設定されているため、長期的な視点で運用を行うことが重要です。

相場に合ったシステムを利用できる知識を身につける 　

初心者が自動売買を行う場合には、相場に適したシステムを選ぶための知識が重要です。

一般的には、FX業者が提供するプログラムを選ぶのが一般的です。

これにより、相場に合った取引ルールやロジックを選択できます。

初心者の場合、自分で独自のルールやロジックを作り出すことは難しいため、提供されているシステムを活用することが有効です。

さまざまなプログラムを試してみて、自分に合ったものを見つけることが大切です。

相場に適した戦略を選択するためには、価格の変動幅や相場のトレンドの傾向、レンジ相場の特徴などを見極める必要があります。

しかし、これは難しい判断です。

そこで、他の利益を出しているトレーダーが使用している戦略を参考にする方法もあります。

ただし、相場の動向や自身の投下資金やリスク許容度によって最適な投資戦略は異なるため、トレーダーブログなどで相場の予想情報や考え方を参考にし、自身に合った投資戦略を選択する必要があります。

複雑な売買システムは使わない

次に、複雑な売買システムを使わないことが重要です。

優れた売買システムであっても、理解できない複雑な仕組みを使うべきではありません。

プログラムの内容がわからないまま使用してしまうと、思わぬ損失が生じた場合に継続の判断をすることが難しくなります。

このような場合、自動売買のメリットが失われてしまいます。

そこで、シンプルな仕組みの売買システムを選ぶようにしましょう。

Q&A

まとめ

• FX自動売買は、投資初心者にとって魅力的で簡単な取引手法。
• 専門的な知識や分析は不要で、24時間自動的に売買を行い、チャンスを逃さない。
• 感情によるミスがなく、精神的な負担や時間を軽減できる。
• ファンダメンタルズなど、不測の変化に弱いため、定期的な確認が必要。
• 自動売買には開発型と選択型、プログラム型やリピート型などの種類が存在する。

FX自動売買は、初心者でも手軽に始められる取引方法であり、専門的な知識や分析が不要であるため、気軽にチャレンジできる点が魅力的です。

自動売買によって感情に左右されることなく、トレードが行われるため、精神的な負担を軽減することができます。

初心者でも安全にトレードを楽しむためには、しっかりとしたリスク管理を心掛けることが重要です。

これらのポイントを押さえて、FX自動売買を楽しんでください。